皆さんこんにちは。本日は米山記念奨学生のグエン・ティ・フーンさんのゲスト卓話があるという事で楽しみです。
40年以上前になりますが、私の家にもロータリーの奨学生の方が1カ月ほどホームステイしていて交流を深めたことを思い起こします。
グエンさんはベトナム出身ですが、私たちも一度は行ってみたいということで震災後の初めての海外旅行で、家内とベトナム旅行へ行ってきたことがあります。ベトナム北部への旅行で世界遺産のハロン湾~美しい海とたくさんの島々がつくる壮大な景色がとても魅力的でした。そしてハノイ市のホーチミン廟や数々の歴史的建造物、水上人形劇などを観てきました、とてもにぎわいと活気があったことを思い出します。当時はたくさんの中国人旅行者も来ていました。
ロータリーのホームページ、(ロータリーインターナショナルの日本語版)を定期的にみていますが、最近のニュース・特集記事の中で、世界中で活躍する「世界を変える行動人」(2023年1月号)として、シェルターボックスの記事が出ていました。
私もくわしくは知らなかったのですが、シェルターボックス(ShelterBox)は、災害救援団体として西暦2000年にイギリスのロータリー会員によって創立され、ロータリークラブのプロジェクトとして始まっています。それ以来、ロータリーの重要なパートナー団体の一つとなっています。活動としては災害や紛争で家を失った世界中の家族に緊急シェルターやその他の支援物資を提供しています。シェルターボックスとロータリーのロゴが入った緑色のボックスには、気候耐性のあるファミリーサイズのテントに加えて、ソーラーライトや調理器具などの物資が入っています。そしてその活動の90%をロータリーが支援しています。
ロータリーのクラブとボランティアは長期的な活動でも極めて重要な役割を担っています。地域に根づいて活動するロータリー会員は、救援団体による緊急対応が終わった後も、長期的な復興のために人びとと協力しています。
過去20年間、多くのロータリー会員とクラブからのサポートにより、シェルターボックスは活動の柔軟性と規模を広げ、これまでに世界で支援してきた自然災害や紛争の被災者の数は200万人以上に上り、シェルターボックスによる災害救援活動の多くにロータリー会員が参加しています。
気候変動が引き起こす自然災害は、紛争がもたらす被害を上回りつつあり、世界の多くの地域で、今後は気候関連の第一の災害として大雨による洪水が増えると予測されています。海水温の上昇は、これまでより広い地域で大雨をもたらすことになり、同時に他の地域でもより多くの干ばつや森林火災が起きる可能性があります。
最近の東アフリカでの干ばつでは約5,000万人が食料不足に直面しています。シェルターボックスの調査によると、今後20年間に気候変動が原因で1億6,700万戸の家が失われると予測されており、今後ますますシェルターボックス事業への要望は高まっています。
間近では6日未明にトルコ南東部・シリアでM7.8の大地震が発生しており、多数の死傷者、そして数百万を超える被災者が出ていますが、シェルターボックスでも現地のクラブや自治体と連携して、その支援方法を検討しており今後の支援へと進めていくようです。
米山記念奨学会事業もそうですが、私たちが行っているロータリーへの寄付が、このような社会的に意義のある活動などへとつながっていることはとても大切な事だと思っております。
まだまだ寒い時期が続きそうですが、陽も少しずつ長くなり確実に春に向かっている気配もあります。どうぞよろしくお願いいたします。
2022-23年度会長 松原茂